先月更新が滞っていた言い訳になるのですが、海外からの視察チームを迎え、関係先への案内役を務めた関係で、準備も含めてほぼかかりきりになっていました。2週間ほど前から通訳手配や資料の事前翻訳、訪問先との調整…などなどで英語漬け、視察チーム滞在中もまさに朝から晩まで今度は会話のほうで「英語漬け」の日々を送っていました。
もくじ
案内役としての一週間
今回お迎えしたのは、アジアから海を越えて日本の取り組みを学びにいらしたチーム。私はその窓口として、彼らを関係各所にアテンドして回りました。移動中の会話から、訪問先でのディスカッション、食事中の雑談まで、使用言語はもちろん英語。
日常的な業務で英語を話す機会はあまりなく(メールやたまにあるオンラインでのセッションくらい)、ここまで集中的に、しかも「案内役」「通訳窓口」という責任ある立場で英語を使い続けるのは初めての経験でした。
プロの通訳さんと共に
今回の視察では、関係先を訪問させていただくオフィシャルな場面も多かったため、初めて外部のプロの通訳の方にもお世話になりました。
プロの通訳さんのスキルには、ただただ感服するばかり。どんな内容のトークになっても迅速に、しかもニュアンスをしっかり汲み取ってゲストに伝えてくださる。その「伝える技術」と「語彙力」は、実際に目にするとさすが!と感服するものでした。
内容が専門的になったり業界用語が出てきたときは一部サポートさせてもらうこともありましたが、それでも全体の安定した「伝わり度」はプロならではだな~、と思いました。良い勉強をさせてもらいました。
日本人の「英語への腰の引け方」と変化
多くの案内先で、事前調整を含めて感じたのが、日本人のスタッフの**「英語への腰の引け方」**です。皆さんビジネスでそこそこ使ったりしてるんじゃないのかな、と思うのですが、訪問先の企業の方に「ゲストが英語オンリーなんですが…」と言った瞬間さっ、と身構えるのが伝わり、「必要でしたら通訳はこちらで手配しますので」「お願いします(即答)」みたいなやりとりを何カ所かで繰り返し、結局「通訳は要りませんよ、こちらで対応します」と言っていただけたのは大学の先生だけでした。
通訳を介してのコミュニケーションも、先ほどのプロの通訳のおかげでスムーズには進むのですが、やはりそこは「一枚見えない壁を挟んだ」感じになります。でもその壁を取っ払う瞬間が、「共通の話題」。
「分かり合いたい」好奇心がコミュニケーションの鍵
伝えたい、分かり合いたいという気持ちでてきた瞬間、皆さんが急に生き生きとし始めるのです。受け身のやりとりから、積極的に熱心にコミュニケーションを取ろうとする姿が印象的でした。海外からのゲストも、データや表面的なことだけを知りたいだけならネットで何でも済むこの時代、わざわざ日本に来る必要はなかったわけで。「どういう人たちがどういう気持ちでこの仕事をしているのか」、というところも肌で感じに来ていたのだと思うのです。そこで本当に大切なのは、相手と「何を共有し、何を解決したいか」という中身なのだな~、と改めて痛感しました。
この経験が教えてくれたこと
というこおで、この一週間は、疲労もありましたが、非常に充実した時間でした。
言葉の壁を乗り越えて生まれる「分かり合えた」瞬間の喜びを改めて肌で感じることができました。プロの通訳の方々の仕事を見て、その「分かり合える」瞬間の橋渡しをする通訳させてもらったり、またプロの通訳方々の仕事ぶりを見て、自分の英語力をさらに磨くモチベーションも上がりました。
英語を話すことに躊躇しがちな方も多いかもしれませんが、共通の話題を見つけ、まず一歩踏み出せば、その後のコミュニケーションは案外スムーズに進むものかもしれません。この経験を忘れず、これからも仕事でも海外との情報交換に取り組んでいきたいと思っています。
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