こんにちは。今回はLanguageExchangeのお話。
これをスピーキングのカテゴリに入れていいものかどうか若干迷ったんですが、英会話の実践をしたい皆さんのための心構えということで。危険性を理解したうえでどうしても魑魅魍魎の海に漕ぎだしてみたいというチャレンジャーなあなたには、具体的な対策例も載せていますのでぜひ最後までお目通しください(ご利用は自己責任で)。
ではいってみます!
もくじ
日本語を学習したい英語ネイティブと交流できるLanguage Exchangeサイト。でも実際は…?
英語ネイティブと言語学習の助け合いできるサイトはいくつかあると思います。筆者が利用しているのはMyLanguageExchange.comというカナダ拠点のサイト。
ただし、これは初心者の方や、また英語学習についての効率を求める人には勉強法としてぶっちゃけお勧めはしていません。なぜならば間違いなく以下のようなハードルに遭遇するからです。
- パターン1)Scammer(悪意を持って利用者を搾取しようとしてくる国際ロマンス詐欺などによるフェイクアカウント。)がうじゃうじゃいる
- パターン2)Dating Site(出会い系サイト)代わりに使っているネイティブも割とうじゃうじゃいる
- パターン3)それなりに真面目に日本語を学習しようとしている相手とでも、うまく学習習慣を作れないと長続きしない
と、初心者にはなかなかハードルが高いものだからです。
筆者はほぼ趣味として10年以上登録していて、時々サイトの利用者からコンタクトがありますが、悲しいかなどちらかというとこの3パターンのどれかはまって消えていくものがほとんどです。率にして10件中1件、まともにやりとりができる相手に巡り合えればいいほうで、さらにその中で長期的に学習が続くかどうか、となると20件中1件、5%あるかないか。
それでも続けているのは、たまにとても真剣で真面目な学習者に出会えるから。そうした仲間との交流はとても励みにもなります。そして本当にラッキーなら、言語学習を超えた友人が見つかるることもあります。
ですので、それまでの過程については「期待しすぎず」「気長に」「(嫌な目にもあう可能性があることを理解した上で)大人の分別を割り切りを持って」サイトとお付き合いできる方にだけ、おすすめします。
ちなみに、あなたが「英語ネイティブの恋人を作りたい!」みたいな人である場合、男性の場合はおうガンバってこい!なんですが、女性の場合、いろいろとお伝えしたいことがありますので個別に1時間くらいお時間いただけますか?(日本人女性の見られ方っていろいろあって危ないからね。)
避けるべきアカウントの見分け方(プロフィール編)
このへんはまずは「国際ロマンス詐欺」でググっていただければ枚挙にいとまがないと思います。最近はぱっと見わからない巧妙なフェイクアカウントも多いです。以下は自慢じゃありませんが数えきれないScammer遭遇体験を持つ筆者による、わかりやすいScammerの見分け方と選別方法です。どうぞ。
1.Doctor, Professor, Armyなどの肩書を載せている男性は即アウト
2.非常にグラマラスな写真を載せている美女も即アウト
3.「学習中の言語が3つ以上」の相手もかなりダウト
1,2については「フェイク」ってことで論外なんですが、3についてはちょっと補足を。
3もフェイクアカウントである可能性も高いですが、そうでなかったとしても、日本人などアジア人を対象とした出会い系的にサイトを利用してる人間である率が高いです。日本語を真面目に勉強したいと思ってる確率は低いでしょう。「日本文化に関心があるんだ」なんて言うのはありそうには聞こえますが、そこに「韓国」「中国」にも関心がある、とかの記述が入ってくると、「アジア系ならなんでもいいのかよ。てか、区別ついてないやろ?」くらい思っていいです。真面目に学習仲間を探しているとしたら、こういう輩まで相手にし出すのは非効率なので避けましょう。
え?ちょっとくらい恋人感も味わいたい?じゃあReplikaでもインストールしてください。プリペイドカードの番号送れ、とか言ってこないから安全です(課金しろ、は言ってくるけどw)。
また、「その国の言語を学習しようとしたら、一番いいのはその国の彼氏または彼女を作ること」というおっさん臭半端ない言葉(失礼)を聞くことがあると思うのですが、英検一級レベルの学習にはそれだけでは不足です。英検一級レベルの語彙って、そこらへんの恋人同士の会話でそうそう使わないからです。日本人だって恋人同士の会話にそんなビッグワード使わない。
ということで、あなたの目的が国際恋愛ではなく英検合格であるならば、そうした輩は華麗にスルーして少なくともちゃんとした長さの挨拶メールを送ってくれる、ちゃんとした英文が書ける相手を探しましょう。
避けるべき相手の選別の仕方(挨拶メッセージ編)
さて、ここで晴れて第一段階をクリアしたかな、という相手がいたとします。向こうからメッセージが来る場合もあればこちらから送る場合もありますが、返信があったとして、本気の学習者だけを選別するマジックセンテンスがふたつありますのでご紹介します。
1. How can I help you learn Japanese?
あなたの日本語学習をどうやってお手伝いできますか?
Language Exchangeなんだから凄く基本的なことのように思うのですが、これで返信がある可能性は、残念ながら割と低いのです。本気で日本語勉強する気がない相手は、返事ができないから。ここにJapanese cultureを入れてあげてもいいのか悩むことこですが、寿司とか禅とかが好きだ、と言っておきながら特に勉強はしていない出会い系層も含めてしまうことになるので、やはり省きます。
次はあなたがスピーキングに自信がないなら少しハードルが上がるのですが、フェイクアカウント避けには絶大な効果があるマジックセンテンスです。
2. Could you help me practice speaking in English via voicechat or videochat?
ボイスチャットかビデオチャットで英会話の練習を手伝ってくれますか。
BBCのドキュメンタリーによると、フェイクアカウントの「中の人」はアフリカなどまったく違う国のそれなりの学歴もあるグループであったりするようでした。なのでメッセージでなく話(スピーキング)をしようというのは非常に有効。フェイクアカウントだったら絶対に返信できませんから。もちろんビデオチャットのほうが信頼性は増すのですが、ボイスチャットだけでも「実は英語ネイティブじゃないのにフリをしている」相手もふるい分けられるので有効でしょう。
筆者は一度、「この人は本物だろう」という人にこれを送ったら「That’s embarrassing for me. I prefer messaging.(それは恥ずかしいよ。メッセージの方がいいな)」とか言われて、「えっ、日本人でもないのにそこでshyなの?」とびっくり。すると後日、運営から「あなたがやりとりをしていたアカウントはScammerの疑いがあり退会処理となりました」というメールが来て、フェイク判明したことがあります。
もっと早くに見抜けなかった自分にがっかりしましたが、その後必ずパートナー候補にはこの質問をするようにしています。なので皆さんも、自分の勘は過信せず、かならずこのフィルターは通すようにしましょう。
シャイな日本人としては、「スピーキングの相手まで頼むのはちょっと間が持つか心配で…」という気持ちもわかるのですが、正直メッセージ交換だけしてても大して続かないのがこれまでの経験則です。何回かやりとりしているうちにどちらかが忙しくなって自然消滅、が王道パターン。それよりは、月に1回くらいでも会話練習をするほうが、相手の顔も見えるし、モチベーション維持にも良いです。
特に、英検の面接対策をしたい場合などは、相手に手伝ってくれないかお願いしてみましょう。私も英検1級の面接前には、「こんどこういう試験受けるんだけどこういう質問があるみたいで…」と、模擬二次面接をお願いしました。これは非常に良い練習になりました。(今ならAIに頼めちゃいますが…)英検1級面接対策に革命?!AI英会話アプリスピーク(Speak)で英検二次試験の練習!-AIと英語学習
出てきたらアウト!なNGワード
前述のマジックセンテンスをさっさと繰り出してしまえば、このへんは遭遇する前に選別できるのですが、念のためご紹介しておきます。
「ラインしようよ、僕(私)のアカウント登録して」
大してやりとりしてないのに則「ライン」というワードが出てくるのはその時点で日本人狙いすぎです。英語圏在住のネイティブなら確率的にはWhatsappとかMessengerとかSnapchatとかですから。LINE登録が絶対ダメではないですが、英検一級のライティングの250ワードの練習はLINEではできませんし、結構な割合で写真送ってとかiTuneカード送って、とか言われるのが関の山のようです。最近これホント多いんで、ご注意を。
いい出会いもあるけど魑魅魍魎なLanguageExchange
ご利用は自己責任で!
長くなりましたが、上記に注意すればだいたい不真面目なユーザーは振るいに掛けられると思います。それでも運悪く金目のことや性的なことを言われたら即ブロック&通報で、気分を切り替えて次に進みましょう(もしくは無理にLanguage Exchangeなんか使わずに、オンライン英会話もしくはAIとおしゃべりしましょう!)。