リスニング力のアップには何より Podcast を暑苦しくお勧めしている筆者ですが、最近は Podcastアプリを立ち上げるのすら面倒になってしまい、在宅時はGoogle Home mini でBBC を流していることが多いです。最近はウクライナ情勢が気になるということもあり、BBC World Service をよく聞いています。
ただ筆者は英検1級に合格前、こうした国際ニュースを日常的に聞いていたわけではありません。というかほぼ聞いていませんでした。どちらかと言うとニュース番組を 日常的に聞くようになったのは合格後のこと。
それまでは何を聞いていたかと言うと、これまでにもご紹介したようなオプラ・ウィンフリーの番組や、Dear SugarsというNew York Times発の大人のお悩み相談、みたいなものを聞いていました。他にもいろんなジャンルのものを聴き漁って、常にちょっとでも楽しそうなものを探していたのです。
これはリーディングにも共通することですが 、英検1級の学習をしているという方は非常に真面目で硬い内容のものを素材として選ばれていることが多いです。例えばリーディングは英字新聞でなくてはいけない、リスニングもBBCやCNNやビジ英でなくてはいけない。そういったイメージ。
ですが、英検1級の合格には必ずしもごりごりに国際情勢や政治経済を語れないと受からないかと言うとそうではありません 。英検1級合格者の属性として、意外と中高生や大学生も多いのです。おそらく留学経験があったりする方が多いとは思いますが、彼らがそういった硬派なテーマを日常的に扱っているわけではありません。
つまり何が言いたいかと言うと、英検で問われるのはそういった国際情勢や政治経済に対する見識の深さではなく、与えられたテーマに対してどのような英語の表現で語ることができるか、という点なのです。
また、語彙パートで出る難易度の高い語彙も、英字新聞読んでたら網羅できるかと言うと、全くそんなことはありません。ジャンルとしては科学であったり文化であったり歴史であったり、幅広いジャンルに触れていなければ網羅できないようになっています。逆に言うと政治経済や国際情勢関連の語彙は、幅広い分野の中の一部にすぎないということです。
さらに、英検1級のリスニング問題だけに区切っていえば、先のエントリーでご紹介した通り職場のグチがメイントピックかというくらい、そこまで小難しい話なんかしてないのです。
その点を勘違いして、難しいものだけを聞いかないといけない、と思い込んでしまうのはむしろ自分の英語学習に対しての ハードルを上げてしまうことにもなり危険です。また、素材を限定してしまうことで、幅広いジャンルの英語に触れる機会を失ってしまうというデメリットすら考えられます。
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とはいえ私が英検1級の対策をした際に、自分が楽しめるものにこだわる勉強法を貫きながらも合格したのは、このような難しいことを考えてのことではありませんでした。単にできるだけ自分が楽しめるものやるのが億劫にならないものを素材として来た結果なのです。そうでないと続かなかったから。
自分が楽しめるものだったからこそリスニングも続けられましたし、 洋書もお勉強ではなく楽しみとして続けることができました。そしてどちらも今も生活の一部です。
語彙については最初は苦戦しましたが、アプリの力を借りる方法にたどり着いてからは、ゲームのような感覚もありました。
こうした、継続がカギとなるものについては、なるべく苦行ではなく自分が楽しめる方法を考えるのが有効だと思います。英検1級に合格したいけれども自分には無理かも…思ってしまうあなた。少しアプローチを変えてみてはいかがでしょうか?英語の運用能力は 「カタイ素材」だけでなく、もいろんなジャンルの 英語に触れることで培うことができます。 難しいものをいきなり読もうと思わずに 、楽しめるものをどんどん吸収して、英語の基礎体力を上げていきましょう !