こんにちは。銃社会のリアル-高校生の交換留学先でのトラブル(前編)に続き、うちのTOEIC945の高校生のアメリカ交換留学生時代のトラブル第2弾です。
もくじ
一難去ってまた一難。今度は怪我?!
学校のフィールドワーク先で頭に石が?!
前回記事で書いたフェイクのスクールシューティング事件が落ちついてしばらくした頃、今度は本人から「サイエンスのフィールドワークでクラスメイトの投げた石が頭に当たって怪我して今ホストファミリー宅に居る。保健室で見てはもらった。」との連絡が。
…頭?石???!!!クラスメイトが投げた???!!!
いやいや、病院は???
症状を聞いてみると「右耳が聞こえない」とこのと。
いやいやいやーー!!!それで病院連れてってもらってないんかい!
背景も違う国、日本の「当然」は通用しない。主張せねば。
本人から医療機関の受診を希望
咄嗟に「普通日本なら授業中頭に石とか当たったら病院で検査させるやろう!!!」という『普通』は米国には存在しないことを悟った筆者は、本人からホストペアレントに「病院に連れてってもらうことは可能か」聞くよう伝えました。すると「君が希望するなら連れて行く」との回答とのこと。「希望しなくても周りが連れて行く日本」とは違う…!!たぶん、国民皆保険とかない国だからね!
任意だった「留学保険」、医療費以上にトラブル時の心の支えに
ということで、本人に受診するよう伝えると、留学時に入った任意の「留学保険」のヘルプデスクに電話し、段取りを教えてもらいました。結局、学科中の怪我だったためこの保険ではなく留学斡旋団体の加入している補償対象で、保険発動はなかったのですが、内心パニクる親として、向こうでの保険や医療費の扱いの流れをきちんと教えてもらえたのは心強かったです。
いざ受診すると医療体制はばっちり
その間本人はホストペアレントに連れられ小児医院(ギリギリ対象年齢)を受診。今度はCTやら諸々頭部の検査をキチンとしてもらい、途中保護者情報の確認ということで日本の住所がうろ覚えだった本人から電話がかかってきました。
日本からの交換留学生ということで、日本語の通訳もつけてもらってたみたいですが、「要らなかった」とのこと。また、小児科なのもあってか、ベッド周りのモニターのガイダンスやアニメ、診療計画の説明など「凄く充実してた!」とのこと。とりあえず異常なし、耳の聞こえは血が溜まっているせいで機能損傷はなさそう、ということで、やっと一旦は落ちきました。
学校でのトラブル。太平洋を挟んで親は何ができる?
「クラスメイトの投げた石が当たった」の意味
怪我の具合が概ね把握できた後、当然意識が向くのは「原因」。しかも「クラスメイトの投げた石が」。それ悪意なら犯罪やろ!!…と内心怯えながら本人に状況を聞いたところ、「ふざけて投げてただけ」。
…いや高校生が?!ふざけて川原の石を?!クラスメイトに当たりかねない方向に、投げる???
疑心暗鬼の私に本人は「それはホント。単にあいつstupidなだけ」
…まじかよ。
アメリカから菓子折り持って相手の親は詫びにはこない、ので…
(ホントに?アジア人だからとかそういうのでもなく??)と内心不安で叫びたいのをぐっと堪え、ここでちょっと詳しい人に聞いてみよう、と、アメリカの元教師の Language Exchange仲間を召喚。「こんな時、保護者ができるorすべきことって何だろう?」と聞いてみました。
すると、
「それはとんでもない災難だったね!究極的には警察を呼んで調査を要請して、そして弁護士…だね。そこまでする親は少ないけど、いないことはない話だ。」
うーむ、さすがにそれはできる気はしない。とりあえず話を背景や文脈の分かる人に聞いてもらってちょっと落ち着きました。こんなとこでLanguage Exchange仲間に助けてもらえるとは。
とりあえず斡旋団体を通じて学校からキッチリ書面で報告を貰うことに
本人の怪我も耳の聞こえ以外は落ち着いたことから、そこまでピリピリせずとも?と思いつつも、やはりこのまま「治ってよかったね」じゃないだろう、ということで、留学斡旋団体に「(今後症状がどうこうなった時の記録のためにも)学校に報告書的なものを取ってもらえますか?」とリクエスト。また、「石を投げたのが故意に当てようとしたのでは無かったこと」を、引率の責任者である担任や投げた生徒本人以外の第三者に確認してくれ、とも要望。
担当者はわかりました、ということでしたが、結局学校側から書類出てきたのは2、3ヶ月経ってからでした。まあそんなものかもね。書いてあったのは(もちろん全部英語なんですが)誰の授業でどこでどういう状況で怪我をしたか(相手方の生徒の名前は消されてました)、その後保健室で怪我処置と意識がきちんとしていることを確認した云々の報告、が記載されていました。
親としてはやっぱり心配…
交換留学生だから?日本人だから?
この一連のやり取りの中で、筆者の気持ちのどこかには「事故があっても日本人の保護者はおとなしい」的な印象はもってもらいたくない!的なものもありました。考えすぎかもですが、自分の子どもも含め、今後の交換留学生が軽んじられるようなことにしたくなかったですから、「適切に面倒くさい保護者」であろうと。
振り返ってみて
結果として、本人の耳も2、3ヶ月でほぼ聞こえるようになり、その後は大きな怪我もなく過ごしてくれました。また、アジア人だから、日本人だからもしかして…というのも、地域的にアジア系が3〜4割は居る学校で実際それはなかったかもな、と思います(そもそも相手の子のethnicityも聞いてませんし)。
ただこうした怪我は、前編の銃関係の話とも同様、むしろ他の国への交換留学であっても誰にでも起こり得る話かと思います。もし今これを読んでいるあなたが、留学を希望してる学生なら、「怪我があった時に医療機関をどう受診するか、どこに問い合わせるか、保険の使い方は」といつまた点を自分ごととしてしっかり確認しておきましょう。そして、まわりには勧めてもらえない前提で、必要ならきちんと受診を希望してください。
また、保護者の方であれば、できる供えについてはしっかり本人と事前に離しをしておいたほうが安心ですね。(私はしてませんでした…涙。これもまた、反省しきりです)