実際にスピーキングの練習ができる 英検1級対策に革命?!英会話アプリスピーク(Speak)で英検面接(二次試験)練習!-AIと英語学習に引き続き、「AIと英検1級面接対策特集」いってみます。
ライティングや 面接の対策は皆さん頭を悩ませているところだと思いますが、今日は、最近話題のチャットGPTを使った英検対策(スピーチの準備)についていろいろ実験してみましたので、ご紹介してみたいと思います。
すでに活用されている方もいらっしゃる かもしれませんがいくつか経験者なりのこだわりポイントを入れてみましたので、参考になれば幸いです。
もくじ
英検1級面接スピーチの基本
面接の流れ全体はまずこちらの記事でご確認ください。
英検1級二次試験(面接)の流れを知る!
また、「英検1級の面接について必要以上に構えなくなる考え方」はぜひこちらを。
苦手感解消!英検1級二次試験(面接)対策を始める前に読んで欲しいこと
面接「対策本」の模範解答丸覚え対策に感じた違和感
上記の記事でも触れているのですが、私が市販のテキストに載ってる「模範解答」を見ての感想は、正直「こんなこととっさに言えるかい!」でした。たぶん受検に不安を感じてらっしゃる皆さんも同じではないかと思うのですが、多くの受験者は、出題されるトピックの広範さと同時に、この「模範解答と、自分が普段フリースピーチで使うであろう英語との間のマリアナ海溝くらいの差」に凹まされるのです。
で、その「差」と同時にもうひとつ、私が強く感じたのは「主張してる内容がなんか納得いかない」でした。じゃあ対案出してこい!って言われるとキョドるんですが、振り返って思えば、「正解のない(だからこそ議論のお題に選ばれる)お題に対して、たまたま英検の教材作成をしてる人の取ったポジションや論拠が自分の思ってることとズレる」って、当たり前だと思うんです。そりゃね。ということでまとめると次の通り。
- 語彙や文の構成のレベルが違う
- 意見が違う
で、いざ面接対策の参考とするときに、そういう違和感の強い素材をテキストに使うって、正直辛いです。かといって自分が納得のいく内容でさくっと回答例組み立てられるなら、テキストなんか買わずにさくっと受かってるわ!という話。ということで、上の記事にも書いてますが、私はむしろ「丸覚え」なんて早々にあきらめて、ライティング対策の本にある主張の「パーツ(コンテンツブロック)」だけ借りてくる形で凌ぎました。
ChatGPTなら自分にあうオーダーメイドの回答でまるっと 解決
しかし、ここへChatGPTが登場。時代は変わりましたね。何が変わったかというと、自分にしっくりくる「オーダーメイドの回答例」を作り放題になったのです!!
具体的には、
- 使用する語彙レベルの調整
- agree/disagreeの立場の指定
- 主張に含めたいポイント(論拠)の指定
が可能!
ここを全クリアした主張であれば、自分の実際に言いたいこと、言わんとすることのベストなバージョンに限りなく近づけた回答例を作らせることが可能です。そうすると、「身に入らない崇高な模範解答」使ってやるより、音読もなんでもよっぽどやりやすいです!
オリジナルな回答でも大丈夫?
大丈夫です。別記事との繰り返しになりますが、英検の面接は回答の「真っ当さ」Whatを問われるものではなく、自分の主張を英語を用いていかに展開できるか」のHowを問われるものです。じゃなきゃ、よく聞く「小学生で英検1級に合格!」みたいな話、よほどの天才児しか無理じゃないですか。もちろん使用する語彙が簡単すぎたら厳しいですが、それでも英検1級筆記試験の一番の鬼門、「語彙問題」パートで出てくるような語彙は使う必要がないし、面接のスピーキングであれば、ライティングで使う語彙よりもプレーンな語彙でも、ここぞというキーワードが抑えられていればOKです。(この辺のレベル感はまた別途考えてみたいと思います)
ここで語彙レベルについてーCEFRとは何ぞや?
ここで、ちょっと遠回りをしますが、英語運用能力の評価基準のグローバルスタンダード、CEFRについてご紹介しておきます。
CEFR (Common European Framework of Reference for Languages: Learning, teaching, assessment:外国語の学習、教授、評価のためのヨーロッパ共通参照枠)について
文部科学省ウェブサイトより
CEFRは, 語学シラバスやカリキュラムの手引きの作成、学習指導教材の編集、外国語運用能力の評価のために、透明性が高く、分かりやすい、包括的な基盤を提供するものとして、20年以上にわたる研究を経て、2001年に欧州評議会が発表した。
正確には「語彙レベル」だけじゃなく、文法なども含めた総合的な「英語運用能力」の評価基準なのですが、英検との対応が以下の通り。
出典:文部科学省ウェブサイトより一部を抜粋
英検準1級はB1~B2、英検1級はB2からC1となってますね!これを抑えたところで、実際にChatGPTに指示を出してみましょう。
実際にChatGPTに模範解答を作ってもらいました(レベル別)
サンプルとして使ったテーマは
Should we regulate artificial intelligence?
です。
サンプルとして「賛成の立場」「200ワード」「論点三つ」としていますが、ここを「反対」「180ワード」(そんなに長くしゃべれない気がする場合)「論点を2つに絞る」(論点三つも覚えられない気がする場合=当時の私)などを変えてやれば、自分好みに回答をチューニング可能です。
また、今回は質問に対する回答そのまま貼ってるので(段落の改行だけ追加)、冒頭に「Certainly」とかChatGPTユーザーに向けた前口上が入ってますが、そこらへんは今回ご容赦ください。実験は、順番に、
- 英検1級レベル
- CEFR B2レベル
- CEFR C1レベル
- CEFR C2レベル
で指定してみました。(実際の回答のレベルでいくと B2<英検1級<C1<C2な印象です)
こだわりは、レベルによって「これならできそう」「こんなん言えない」という表現の変化を感じていただきたいという点です。それぞれの回答例で出てくる「自分が使えそう!」「使えるようになりたい!」という表現を拾ってみてください。
まずは英検1級レベルで指定してみた場合
次の質問への回答を賛成の立場で3つ理由を上げながら英検1級レベルの語彙で200wordsで書いて。 Should Artificial Intelligence Be Regulated?
ChatGPT Certainly, supporting the regulation of Artificial Intelligence (AI) is crucial, and here are three reasons in favor, articulated at an English Proficiency Exam (Eiken) Level 1 vocabulary: Firstly, ethical considerations demand oversight. AI, if unregulated, might inadvertently perpetuate biases, invade privacy, and lack accountability. Regulations are necessary to establish ethical standards and ensure AI aligns with fundamental principles, safeguarding against unintended consequences. Secondly, to manage societal impact, regulations are essential. The advancement of AI raises concerns about job displacement and economic inequality. Regulations can guide the development and deployment of AI, mitigating negative impacts and promoting a balance between technological progress and social welfare. Thirdly, for public trust, regulations are vital. A clear regulatory framework fosters confidence in AI systems, encouraging acceptance and adoption. Trust is foundational for the successful integration of AI into various aspects of our lives, from healthcare to finance. In summary, advocating for AI regulation is paramount to uphold ethics, address societal concerns, and build public trust in the responsible development and utilization of artificial intelligence.
回答に「英検1級レベルで書いてみました」まで入っちゃってるので(笑)、最初の分は使えませんが、本来冒頭は“I believe …. ”みたいな立場をはっきりさせる文章が冒頭に必要なので、言い換えましょう。印象的にはちゃんと英検1級レベルになってると思います。今回は逐一語彙を拾っていくことは今回はせず、次に行ってみたいと思います。
CEFR レベルB2で指定してみた場合
以下の質問をされた場合の模範解答を、賛成の立場を明確にしながら、ポイントを3つ挙げ、CEFRのB2レベルの語彙を使って200wordsで教えて。
Should Artificial Intelligence Be Regulated?
Absolutely, the regulation of Artificial Intelligence (AI) is a critical and timely matter, and I strongly advocate for it. There are three key reasons supporting the necessity of AI regulation.
Firstly, ethical considerations demand oversight. As AI becomes more sophisticated, it's imperative to establish guidelines ensuring that it aligns with ethical principles. Regulations can set boundaries, preventing the misuse of AI for harmful purposes, safeguarding individual privacy, and fostering responsible development.
Secondly, ensuring accountability is crucial. Regulations provide a framework for holding developers and organizations accountable for the outcomes of AI systems. This accountability is essential to address potential biases in algorithms and to manage the consequences of AI-related decisions, especially in sensitive areas like healthcare, finance, and law.
Thirdly, harmonizing global standards is essential. In our interconnected world, AI knows no borders. Establishing international regulations facilitates a unified approach, ensuring consistency and cooperation among nations. This not only promotes transparency but also avoids discrepancies that could arise from varying national policies.
In conclusion, the regulation of AI is imperative to navigate its immense potential responsibly. Ethical considerations, accountability, and international cooperation stand out as vital points justifying the need for a regulatory framework at the global level.
いかがでしょうか?冒頭、英検1級のサンプルの時よりすっきり内容に入っているので、Absolutelyだけ消したらそのまま使えます。実際、これくらい澱まずに言えたら十分合格だと思います。むしろ口語の場合これくらいのほうがナチュラルかも…?スピーキングの言葉と口語とでは、ネイティブでも使う語彙、言い回しはスピーキングのほうが平易になりますから、面接対策としては十分これでアリかな、という気も。
次は少しレベルを上げていきましょう。
CEFR レベルC1で指定してみた場合
以下の質問をされた場合の模範解答を、賛成の立場を明確にしながら、ポイントを3つ挙げ、CEFRのC1レベルの語彙を使って200wordsで教えて。
Should Artificial Intelligence Be Regulated?
Certainly, advocating for the regulation of Artificial Intelligence (AI) is essential, and here are three compelling reasons supporting this perspective. Firstly, ethical considerations necessitate regulation to ensure AI aligns with human values. Without proper oversight, there's a risk of biased decision-making, privacy infringements, and the potential for AI systems to operate without accountability. Robust regulations are crucial to establishing ethical boundaries and safeguarding against unintended consequences. Secondly, regulation is vital to address the potential societal impact of AI technologies. As AI advances, there are concerns about job displacement, economic inequality, and the overall well-being of society. Regulations can guide the responsible development and deployment of AI, mitigating negative impacts and fostering a balance between technological innovation and social welfare. Thirdly, to foster public trust, regulations are necessary. A transparent regulatory framework instills confidence in AI systems, encouraging wider acceptance and adoption. Trust is foundational for the successful integration of AI into various aspects of our lives, from healthcare to finance. In conclusion, supporting AI regulation is essential for upholding ethical standards, addressing societal concerns, and building public trust in the responsible development and use of artificial intelligence.
いかがでしょう。ちょいちょい語彙がレベルアップしてきたかな、というのと、文章もピリッとした感じですね。これくらい言えたらかっこいい!丸写しじゃなくて、パーツパーツで使えそうなところは拾って練習してみるのによさそうです。
CEFR レベルC2で指定してみた場合
次の質問への回答を賛成の立場で3つ理由を上げながらCEFRレベルC2の語彙で200wordsで書いて。
Should Artificial Intelligence Be Regulated?
Undoubtedly, regulating Artificial Intelligence (AI) is imperative, and here are three compelling reasons supporting this stance. Firstly, ethical considerations demand stringent oversight. AI systems, left unchecked, can inadvertently perpetuate biases, compromise privacy, and make decisions with significant societal impact. Robust regulations serve as a moral compass, ensuring AI aligns with ethical principles and respects fundamental human rights. Secondly, to foster innovation responsibly, regulations are essential. By establishing clear guidelines, we can encourage the development of AI technologies that prioritize safety, accountability, and transparency. Regulations provide a framework that balances innovation with ethical considerations, ensuring that technological progress benefits society without causing harm. Thirdly, international cooperation necessitates a unified approach to AI regulation. Given the global nature of AI, harmonized regulations promote consistency, facilitate cross-border collaboration, and prevent a fragmented regulatory landscape. This collaborative effort is crucial to address the challenges posed by AI on a global scale, including issues related to security, privacy, and the responsible use of advanced technologies. In summary, supporting AI regulation is paramount to uphold ethical standards, foster responsible innovation, and promote international collaboration in navigating the evolving landscape of artificial intelligence.
いかがでしょう?使ってる単語がとんでもなく難しくなった、ということはなく、使ってる構文が文語チックになってる気がします。これスピーチで言うかな…?もしかしたらライティング向けかもしれないので、こんどネイティブの知人に聞いてみようと思います。
英検の面接は「演説」じゃなくて「スピーチ」なので、個人的には英検1級かB1~C1あたりでいいんじゃないかな…という気もしますが、あとはお好みで!賛否や語数など含め、それぞれご自身でアレンジしてみてくださいね。
このサイトでもほかのテーマでも回答例をご紹介しています。
ちなみにライティングにも応用可
そして、お気づきのことかと思いますが、もちろんこの回答例の作成、「筆記/英作文/エッセイライティング」の回答例作成にも使えます。英検1級のエッセイライティングのワード数は200語~240語ですので、もう少し長めの回答例を作って、ボリューム感になれてもいいかもしれませんね。
英検1級英作文-ライティング対策でやったこと(トピック対策)
ということで、ChatGPTのリンクはこちら
ChatGPT / OpenAI
時代が変われば英語学習は変わります。今回は自分の思う論点をいれるところまではできていませんが、いろんなアレンジの仕方があると思います。AIを使いこなして、ぜひ自分の英語学習の味方にしていきましょう!