こんにちは!英語学習楽しんでますか?
もくじ
英語多読96冊目はこの本
先日英語多読96冊目を読了しました。なかなか印象深かったので紹介したいと思います。
こちらの本です。邦訳も出てます。
この著者の1人であるRobert Waldinger博士はTEDにも出ています。
このトークはご覧になられた方もいるかもしれませんね。
ではさっそく本の内容のご紹介。
私のKindleの読書ハイライト(お気に入りにマークして保存できる機能)から一部をご紹介します。今回ほんと心に残る名文が多すぎて紹介しきれないのですが…。
お金と幸福のトリッキーな関係
More money does not necessarily buy more happiness, but less money is associated with emotional pain.
お金がたくさんあれば必ずしも幸福が増すわけではないが、お金が足りないのは精神的苦痛と結びつく。
money, achievement, and status all have a tendency to overtake other priorities. This, too, is a function of our ancient brains: we focus on what is most visible, and most immediate.
財産、業績、地位はすべて、他の優先事項よりも優先される傾向がある。これもまた、私たちの太古の脳の働きによるものだ。私たちは最も目に付き、最も差し迫ったものに集中するという性質を持っている。
お金持ちになりたい!と思う人は多いですし、良い仕事、良い給料、広い家、金銭的余裕…わかりやすく私たちの人生の目標になっていますよね。でもそれが本当は必ずしも幸せをもたらすものではなく、文明前の人間が身に着けたサバイバルモードの脳のはたらきと同じレベルの「目につくわかりやすい指標に飛びついてしまう」私たちの性質でみんな目指してるだけだとしたら…?
つまり「飽食の時代そんなものばかり食べていたら身体に悪いのにカロリーの多い甘いものに飛びついてしまう脳のはたらき」と同じレベルの脳の働きに「幸せの追求」もコントロールされているのだとしたら?ってことですよね。えっ。ちょっとまってそれって…。
we pursue these goals without always thinking about why we’re pursuing them.
我々はなぜそれらを追い求めているのかを常に考えることなく、こうした(わかりやすい)目標を追い求めるのだ。
そう、まさにこの状態。
SNSが私たちを不幸にするわけ
We are always comparing our insides to other people’s outsides
私たちはいつも、自分の内面を、他人に見せている表面的なものと比べているのだ。
Research has shown that the more we compare ourselves to others—even when the comparison is in our favor—the less happy we are.
研究によれば、他人と自分を比較すればするほど——たとえその比較が自分に有利な場合であっても——幸福度は低下する。
SNSでいいね!もらってドヤってても、SNSやってる時点でむしろ幸福度は下がる、ってことですね。
Loneliness Kills 孤独は心だけでなく身体を蝕む
このへんは「孤立はメンタルだけでなく身体的にも悪いよ」って記述が並ぶんで端折り気味で紹介しますが、印象的だったのは、こちら。
holding a loved one’s hand during a medical procedure had the same effect as a mild anesthetic.
医療処置中に家族の手をつなぐことは、軽い麻酔薬と同程度の効果があった。
心と体は結びついてるんですね。
ちなみにloved onesは字面から「恋人か夫婦?限定」かなって思っちゃいますが、家族全般について使います。個人的には、何んならloved oneじゃなくっても人間ドックで鼻カメラしたときに看護師さんの背中をさすってくれる手がなかったら耐えられなかったと思うので、実体験から納得です。
人間は集団生活を営むことで野生の中で生き延びてきたので、他の人間のケアというものに本能的に癒されるようです。
Ministry of Lonelinessって?
ちなみに、本の中でイギリスには「Ministry of Loneliness」なるものが存在すると知って、韓国出身でカナダ在住のLanguage Exchange友達に「そんなの知ってた?カナダにもいる?」って聞いてしまいました(まだ無いらしい)。もちろん日本と韓国にはありました。さすが自殺率と少子化トップランカー。
ちなみに日本語だと「孤独問題担当国務大臣」。カタイ…。ちょっと歌のタイトルなんかでありそうなMinistry of Lonelinessとは印象が違いますね(笑)。
朗報:幸せは「訪れる」ものでなく意図的に「選べる」「生み出せる」もの
Our actions and the choices we make account for about 40 percent of our happiness.ーthe way we feel in life is determined only in part by what happens around us, and to a great extent by what happens inside of us.
私たちの行動と選択が、幸福の約40%を左右する。ー人生における私たちの感じ方は、周囲で起こることに左右されるのは一部に過ぎず、大部分は私たち自身の内面で起こることに左右さている。
The only thing we can expect is that the unexpected—and how we respond to it—will change the course of our lives.
私たちが予期できる唯一のことは、予期せぬ出来事——そして私たちがそれにどう対応するか——が私たちの人生の流れを変えるということだ。
Just because we’re having some good luck doesn’t mean we earned it, and just because we’re having some bad luck doesn’t mean we deserve it.
単に運が良かったからといってそれを勝ち取ったわけでは決してないし、単に不運に見舞われたからといってそれが当然の報いだというわけでもない。
「自分の行動や選択がもたらす「幸福」の割合ー40%」を多いと見るか少ないと見るか。私は「結構多いじゃん」って思いました。80%とかではないところが宗教っぽくなくリアルな数字(笑)。
実はある程度は環境に恵まれてるのに自分の選択で40%をロスする人と、環境はあんまり恵まれてないけど自分の選択で40%を着実にゲインできる人、だったら、逆転現象は起こり得るよ、ってことですから。
私たちを幸せにする「良い人生」の追求とは。
最後に二つ、とってもお気に入りの引用をご紹介したいと思います。
Judge each day not by the harvest you reap but by the seeds you plant.
毎日を、自分が得た収穫ではなく、自分が蒔いた種で評価しなさい。
Good life is not a destination. It is the path itself, and the people who are walking it with you.
良い人生とは到達点を指すものではない。それは道そのものであり、共に歩む人々である。
いやーいい言葉だ。抱き枕かなんかにプリントして手元に置きたいですね。
ということでちょっと長くなってしまいましたが、気になった方はぜひTEDトークを見て、さらに気になればぜひKindleで洋書読書にチャレンジしてみてください!
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