皆さんこんにちは。今年6月に90冊目(Goodreadsカウント)を読了してから、現在96冊目です。なかなか順調です。そのうちで印象に残ったものをチラホラと紹介しています。今回はこちら。
もくじ
「ババヤガの夜」王谷晶
The Night of Baba Yaga
Akira Otani, Sam Bett (Translator)
和書はこちらです
英国推理作家協会主催ダガー賞(翻訳部門)受賞
この本は、先日英国推理作家協会主催が主催する、ミステリー/犯罪小説に贈られる文学賞 ダガー賞(翻訳部門)を受賞したことで話題になりました。本賞の日本人受賞は初めてのこと。
このダガー賞は、ミステリの文学賞としては米エドガー賞と並ぶ世界最高峰の賞と言われ(なんと)、その翻訳部門は、英語以外の言語で書かれ英国で出版された、英語翻訳作品に対して授与される賞とのことです。
じゃあ翻訳版読まなくっちゃね!
ということで、洋書をサンプルダウンロードしてみようかな…とKindleで探したのですが…180円?(当時)。ナニコレキャンペーン中なの??オリジナルの和書より安いんですけど。ということで、即購入してしまいました。
読んだことのないテンポの良さと読者の期待を裏切る展開で、結構サクッと読めてしまいました。日本語版を読んでいないので翻訳自体を云々語ったりできないのですが、翻訳も素晴らしい、ということでしょう。面白かったです。
ストーリー自体は、バイオレンス物でもありシスターフッド物でもあるのですが、この主人公のキャラ設定が割と読んだことのないぶっ飛び具合なので、人物像に共感できるかと言われると所々で「え、そんな人いるかなあ~?」ってなってしまうのですが、ここでタイトルが効いてくる…のかも。
ババヤガっていったい何者?
タイトルになってくる「ババヤガ」というのが、スラブの伝説の魔物?魔女?的な存在らしいのです。こちらがその概要をGeminiに聞いてみた内容です。
Baba Yaga is a fearsome yet complex witch from Slavic folklore (particularly Russian fairy tales).
She is typically portrayed as a terrifying, bony-legged hag who lives deep in the forest in a bizarre hut that stands on chicken legs, sometimes surrounded by a fence topped with human skulls. Her unique mode of travel is flying in a giant mortar, driving it with a pestle, and sweeping away her tracks with a broom.
While famous as a cannibalistic villain who steals and eats children, Baba Yaga has a profound dual nature. In many tales, she acts as a powerful, chaotic force that tests the hero’s courage and wit. If the hero succeeds, she may transform into a begrudging helper, providing magical advice or artifacts. Scholars view her as an ancient, ambiguous figure, often a guardian of the passage between the world of the living and the world of the dead.
なかなか二面性の激しいキャラのようですね…。で、主人公の暴力性と母性(っていうのが正しいのか定かではないのですが)の両面性と重ねているところもあるのだとすれば、まあキャラクターとして面白いかな、と思います。
ということで、このKindle180円価格がいつまで続くのかわかりませんが、興味がある方はぜひ読んでみてください!
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