情報収集編はこちら国連英検A級、特A級(SA級)対策は何をした? (情報収集編)
今回は、当日の様子を中心にご報告したいと思います。
もくじ
事前準備i
インタビューシートの記入
まず、当日の持参物のひとつですが、合格通知と一緒に面接シート(Intereview Sheet)なるものが送られてきました。こんな感じです。
簡単な自己紹介程度で、会話の導入に使われます。私は「受検動機とか聞かれてるのかしら…」とろくに目を通さずやや身構えてしまい取り掛かるのにちょっと時間がかかりましたがそんなものではなく、趣味や特技、尊敬する人などさらっとかけるものでした。早めに書いてしまっておきましょう。
持ち物の確認
持参物に書いてあったのは
- 受験票
- 面接シート
- 筆記用具
- 身分証明書(免許証など)
でした。
実は、会場に着いてから「筆記用具…どっかのノベルティで貰った茶色のペンしかない!」ということに気づき(用意しとけ)「受付の人に言って借りるべきか?」と脳内逡巡したのですが、実際何かを記載する場面はありませんでした。
当日
会場に到着
筆者は地方都市在住のため、面接会場は一次試験会場とは違う、近隣の大都市にある大学が会場でした。実用英検のように大人数のスタッフが建物前にいるわけでもなく、エントランス前にひっそり掲げられた「国連英検会場」の看板を発見。会場間違えて無かった、とほっとすると同時に緊張も高まります。
ちなみに筆者は指定された集合時刻が9時30分。これたぶんトップバッターだよな…と思っていたら、前方に2名の外国人の方が。「こんな日曜の朝ここらへんを歩いてるってあれネイティブ面接官じゃね…」と思いながらやや後方を歩いて行ったのですが、案の定そうでした。
受付~待合室の中で
指定された時刻の15分ほど前に受付へ到着。係の人に名前を告げると、待合室に誘導されました。
待合室には早くに来られていたお二人が既に着席済み。この時、席の配置が「教室型」じゃなく「ロの字型」でした。非常に個人的な好みですが、他の受験者の皆さんと向き合うのってよけい緊張するので教室型にしてほしかった…と思ったものでした。対面しちゃうと他の人も緊張してる様子がリアルにわかるのでさらに緊張する…緊張の相乗効果です。誰得。
が、横に座っておられた男性の雰囲気がどうも話しかけやすそうだったので、「邪魔かな…」と思いつつも恐る恐る「併願受験の方ですか…?」と聞いてみました(併願が順番の最初のほうに充てられてるのかと思ったので)。すると「いえSA級です」(スミマセン…!!!!)とのこと。優し気な返事にさらに調子に乗って「初めてのご受験ですか…?」と聞くと、「いや~、4回目なんですよ」。おお、猛者が!そんな挨拶をしていると、さらに奥手におられた紳士が「皆さん優秀ですね…私、5回目です」。さらに猛者が!!
…この時点で、緊張マックスだった私の中で一本糸が(いい意味で)切れた気がします。
「皆さんこんだけ根気よくチャレンジされてる中、ヒヨッコの私が『失敗したらどうしよう…』とかビビってても意味なくね?むしろ初回で受かると思ってる?何様?」的な悪魔だか天使だかよくわからない心の声が。いやほんと。合格の点数もタナボタ級(合格最低点)なくせに、挑戦の場を与えられてるだけ有難く思え、ですよ。
ということで、雑談的にこれまでのご経験や(「コロナ対策で面接官との距離が結構あるので、発声ははっきりしたほうがいいですよ」とか「質問が難しくても黙り込んで俯いたりしたらだめですよ、アティテュードの減点になっちゃいますから。アイコンタクトが大事です。」など)めちゃめちゃ実践的なご助言までいただいて、緊張がだいぶほぐれてきました。…ありがとうございます!!!!
いよいよ面接会場
待つこと数分(10分くらいだった気も)、いよいよ受付の人から声が。面接室は2部屋で、私は案の定トップバッターのうちの1人でした。さきほど話しかけた親切な方も別の部屋で同時スタート。がんばりましょうね!と脳内勝手に激励し合いつつ、いざ面接会場へ。
挨拶~着席
入室時ドアをあけると、左手に日本人面接官、右手に先ほど見かけたネイティブの面接官が、簡易のパーテーションを挟んで着席されていました。こちらもロの字型の対面側に座られているので、待合室でご助言いただいたとおり、結構距離があります。
そして、ネイティブ面接官が、会場に来る前うろうろしていた私に気づいていたようで、「場所すぐわかった?」と声をかけてくださいました。…ええ人や!
導入の質問
いざ面接が始まると、ネイティブ試験官のほうが面接シートを見ながら質問をしてこられました。どんな仕事をしているか、あと「行きたい国」の理由(スウェーデン)なども聞いてくれました。
最初の質問のあと、私が勢いよく喋っていてからぱっと止まったところで、日本人試験官の方が「タイムオーバーならこちらから言いますので急に止めなくていいですよ」と(英語で)言ってくれました。親切だな、とか思ってたんですが、今思えば「二つ理由がある」とかいいながら(英検1級面接のスピーチパターンですねw)一つ目の理由を言い終わったところで止まってしまってたんですよね。喋りすぎたと思って止めたわけじゃなく、単に忘れてただけという。…鳥頭恐るべし。
国際情勢や国連が果たしうる役割についての質問
いよいよメインの質問です。私の場合、トピックになったのはウクライナ情勢、SDGs、貧困問題、あたりでした。それぞれに対して「国連はその問題に対してさらにどんな役割を果たせるでしょうか」と国連の立ち位置への質問が入ってくるのがポイント。英検の1級の面接ではここは「あなたの考え」のみだったわけですが、ここは国連が今現在どんな立ち位置を採っているかの知識が無いと的外れになってしまうので、難しいなあと思います。
私の場合はウクライナは直前の詰め込みでBlack Sea Grain Initiativeが話題になっているのを勉強したのでそこ寄りで、SDGsは関心事項にSustainabilityって書いてたので、試験官がSDGsの単語を口に出したときは「よっしゃありがとう!」な感じで頷きながら、貧困問題はややとっちらかりながらそれぞれ答えました。
とはいえ、「これ質問に対して答えてはいるけど、ずばり痒いところに手は届いてない答えだろうなぁ…」というのは思いながら。だって付け焼刃だもの。しかし、試験会場でそんなこと言ってる場合ではないので答えられること、自分の思うことをとにかく並べていきます。もうそこは多少ピント外れでもここまで来たら堂々と答えるしかありません。
そんな感じでネイティブの方から3つほど、日本人の方から1つほど質問が来たあたりで、じゃそろそろ…という雰囲気になり、
「最後に言いたいこと」の質問
事前情報で「最後にpassionatelyに伝えたいことはありますか」的な定型質問がある、とあったのですが、やはりありました。私は、受験動悸や自分の本業・関心事(いちおう世界的なネタで)を絡めて答えて今回このチャンスが与えられて嬉しい、みたいなことを言って終盤あたりでベルがチーン!となりました。発言の途中だったので一瞬ひるんだところで再び「いえ大丈夫、最後までどうぞ」(もちろん英語で)という日本人面接官の方のフォロー。ひととおり発言を終え、「以上です、ありがとうございました」でついに面接終了。
時間配分は10分強くらいだったのかな?本当にあっという間でした。
「ピント外れ」「文法間違い」「(今思えば)単語間違い」などぽろぽろとあったと思うのですが、「とりあえず国連安全保障理事会の議決方法とか聞かれなくてよかった(いや勉強しとけよ)」「とりあえず頭に入ってない国連組織の略称3文字とか出して役割聞かれて『ちょっとそれわからないです』とかならなくてよかった(めっちゃあり得る)」といった思いがぐるぐると脳内をめぐり、やっとほっとすることができました。
最近こればっかり言ってますが「とりあえず初回チャレンジで完走できた自分を褒めたい」と思います。
終わったんじゃない、これがスタートだ!
終わった直後は、3週間分くらいの頭脳労働のキャパシティーを使い果たした気分で呆けつつ、部屋を出て建物の出口で再度、待合室でお話した親切な方と合流。駅までの道も、今回の面接の感触や、一次試験向けにどんな対策をされてるか、どんな対策本があるか、などめちゃくちゃ有用な情報を教えていただきながら帰路につきました。(どこのどなたか存じませんが本当にありがとうございます。どうか今回合格されていますように)
今回いい経験になりましたが、私自身は特A級はこれで受かるわきゃないので、12月に再挑戦です。英語運用能力も鍛えなきゃだし国際情勢や国連に関する知識も深めなきゃ、です。でもやるべきことが見えてるときって、パニクってるだけの時よりは前向きになれますね!
一次試験を受けた直後くらいまでは「本気で国連英検の勉強を続けるか」まだ若干迷いがあったのですが、まさかの一次合格でまんまとノセられてる感じです(誰に)。ここまで来ておいて諦めるのは勿体ないので、改めてがんばりたいと思います。
以上、これから受験する皆さんの参考になれば幸いです。一緒に頑張りましょう!
結果はまさかの…
再受験する気満々だったのが、まさかの一発合格でした。ヒュェッ(←びっくりしすぎて変な声出た) 直前すぎる足掻きも無駄じゃなかった!!
関連情報(合格に向けた事前対策もこちら)
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