もくじ
英検1級ホルダーが大嫌いな文法問題
文型の番号覚えて何の意味があるのか
筆者は高校生向けの英語教材のお仕事をさせてもらっているのですが、「次の文は第○文型か答えよ」っていう問題が…個人的には大嫌いなんです。
あれ好きな人います?そして「いや役に立ったわー」なんて経験をされた人は?
…そうそう居ませんよね?
朗報:英検には出ない(実践でも使わない)
ちなみに英検1級にはあんなもの(出題者の方すみません…)は出ませんのでご安心を。
もちろん各文型を、「日本語との語順の違い」を理解するきっかけとして学習する意義は多いにはありますが、日本人しか使わない文型のあの「番号」なんか暗記する必要があるでしょうか。その番号と文型の対応を覚える労力で単語の1つや2つ覚えられますよね。いやもっとかも。
悲報:学校の先生は未だテストに出すらしい
とはいえコレ、うちの高校生も留学行く前「大嫌いだ」って言いつつテスト対策にしぶしぶやってました。また、担当させてもらった高校生向けの英語教材にも、しっかり入ってました。
邪推ですがこれ、出題者側として空欄補充とか並べ替え問題とか和訳英訳問題とかより細かいこと考えずに出せるからなかなか消えないんじゃないかと。
空欄補充だと「他に正答になっちゃう解答が存在しないか?」とか、訳だと「この部分を訳させるのがこの学習単元的に適切か、難易度が難しすぎる単語が紛れてないか?」とかチェックしなきゃいけないけど、文型を問う問題って箇条書きで短文を並べて「文型を答えなさい」でいいし、解答欄も「番号だけ」でいい。…楽じゃないですか。だからじゃね?
こんだけ書くと苦労して問題作ってる先生方に怒られちゃいそうですが、世の中から文型問題が1問でも減ると良いなと思うので、しつこく書いておきます。はい。文型の考え方を理解させる解説は意義があると思いますが、「第三文型」「第五文型」って、よしんば説明で使っても「番号記憶して答えろ」っていうのは勘弁してあげて欲しいです。生徒さんたちにはその時間を他の英語素材に触れさせてあげて欲しい。あとこんな実践とかけ離れた問題学校の英語のテストで出すの日本だけじゃないかなと思うし(調べてないけどw)。
英語を「使える」ようになりたいなら、どこにリソースを割くかは本気で考えた方がいい
てことで、先生が問題出してきたら解かないわけにはいかない生徒の皆さんが気の毒で、かつ問題集も学校のテスト対策だと思えば勝手に消し去るわけにもいかず(笑)「日本人の真の国際化推進のために学校教育において英文の文型問題の出題を禁止する法律」でも作るべきではないか、などとつぶやきながら問題をチェックしています。
ちなみに私個人も、文型の番号なんかすっかり忘れていたので、英検1級合格「後」に問題校正のお仕事をいただけるようになってから、慌てて勉強し直しました。皮肉なものです。でも、この仕事じゃなかったら、敢えて文型の「番号」を勉強してたとは思えません…実践では使わないので。
例えば、Kindleで好きな洋書を読んでると、英語の文型なんか一ミリも脳裏をかすめませんしね。
ということで、学校教育や塾界隈でどうやら文型問題が神聖視(もしくは便利なのか)されすぎてないか…、という疑問のつぶやきでした。そして文型問題と闘わざるを得ない受験生の皆さん、がんばれ!