皆様こんにちは。今日も英検1級英単語から取り上げてみましょう。画像は私の推しているiKnow!から。
わかりましたか?
こたえは、「欠乏した、貧困な」です。
では具体的な用例を見てみましょう。
もくじ
destitutionの用例
英国の非営利メディアサイト「The Conversation」の記事から
Around a million children in the UK are living in destitution – with harmful consequences for their development,
「英国では約100万人の子どもたちが貧困にあえぎ、その成長に深刻な影響を及ぼしている。」 (https://theconversation.com/より)
なかなかショッキングな内容ですね。先進国である英国の状況についての記事です。
「貧困」ね。
ん?
貧困=poverty じゃないの?
普段”poverty”のほうが圧倒的に目にする気がします。
うーん、違いは?
ということで、ニュアンスをもう少し詳しく見てみましょう。
povertyとdestitutionの違いは?
ずばり、両者の違いを取り上げている記事がありました。
Independent誌の記事より
The ‘new normal’ for Britain? Poverty and destitution
「英国の『ニュー・ノーマル?』貧困と困窮」(Independent誌サイトより)
Destitution is not poverty. Poverty is already all around us. In 2019-20, 4.3 million children and young people grew up in poverty in the UK, almost a third of all children or nine in every school classroom of 30. This in itself is a relatively recent situation.
困窮は貧困とは違う。貧困は既に我々にとって身近なものだ。2019-20年、英国では430万人の子どもや若者が貧困の中で育ち、これは全児童のほぼ3分の1、つまり30人学級に9人の割合となる。これ自体は比較的最近の状況だ。
Poverty is pervasive and widespread, but destitution is something else. It is not relative, but absolute. Destitution means the inability to afford the absolute basics required to maintain a healthy life: food, shelter and warmth.
貧困は広く蔓延しているが、困窮はそれとは別のものだ。(困窮は)相対的なものではなく、絶対的なものだ。困窮とは、健康的な生活を維持するために必要な絶対的な基礎、すなわち食料、住居、暖房を確保できないことを意味する。
なるほど。
poverty 貧困、相対的、総合的 <(シビアさ)< destitution 困窮、絶対的、物理的
といったイメージですね。
使い手や文脈によって多少違うこともあるかと思いますので、あくまで覚えるときのイメージ付として。
ちなみに、SDGsのAgenda1「貧困をなくそう」は、No Poverty. で、Povertyが使われています。
途上国における社会経済状況については、povertyのほうが一般的に使われています。
もちろん、個々の家庭の状況を説明する場合はそれがdestituteに当たることも多いのだと思いますが、その地域・国の貧困について言及する場合よく使われるのはpoveryですね。
ということで、今回はちょっとハードな内容でしたが、参考になれば幸いです。
opulence「富」,poverty「貧困」