こんにちは。皆様、洋書読んでますか?(え、読まなきゃダメ?という方はこちらから今更聞けない「多読」ってなあに?―英語のリーディングを苦行から楽しみに!)今回の本は結構時間がかかってしまいました(汗)、振り返ればなかなか内容は面白かったので、ちょっとだけエッセンスをご紹介してみたいと思います。
もくじ
伝記「スティーブ・ジョブズ」ウォルター・アイザックソン
この本の中で、ジョブズの公私にわたるリアルな遍歴が緻密な取材によって紹介されています。著書のウォルター・アイザックソン(Walter Isaacson)は、ジョブズ以外にもイーロン・マスクやアインシュタイン、ゲノム編集技術を開発したジェニファー・ダウドナ(Jennifer Doudna)の伝記なんかも書いていて、どれもベストセラーに。私も何冊か読んでいます。
じゃ、私も読んでみよう…と思ったアアタは、ちょっと待っていただいて、まずこちらからペーパーバックを捨てよ、Kindleを買おう−洋書読書で挫折したあなたへ – 洋書多読で英語学習。この著者の本は、確かに面白いのですが語彙も英検1級以上レベルがバシバシ出てくるので、多読に慣れていない方にはおすすめしません。
これでAppleがアツく語れる⁉印象的な動画4選
ということで、今回はさらっと、本の中で紹介されている印象的な動画をピックアップしてみたいと思います。まずはこちら。
1984年放映 伝説のMacintoshのコマーシャル
1984年に発売されたAppleのPC、Macintoshを紹介するもので、にスーパーボウルの第3クォーターで放映されました。このCMは、ジョージ・オーウェルのディストピア小説『1984』に触発されたものです(アメリカ人は基本的にみんなハイスクールで読まされてるからねw)。この「1984」では、個性を抑圧し画一性を強いる全体主義体制が描かれており、この広告では、当時のコンピュータ業界で独占的な地位を占めていたIBMによって押し付けられる画一性を象徴し、小説の「ビッグ・ブラザー」を模した独裁者に対して、Appleを象徴するカラフルで躍動的な女性が登場します。
私は今回この本を読むまでこのCMの存在を知りませんでした。「1984」読んだ上で見ると、短編映画のような映像につい萌えてしまいます(笑)。We shall prevail!(我々が勝つ!)… コレはちょっと推したくなっちゃいますよね。(あれ?スクリーンのビッグ・ブラザー役に萌えてるのか?w)
スタンフォード大卒業式でのジョブズのスピーチ
次はもうかなり有名ですね。上の子は「高校の試験で出た」そうです。スクリプトもあちこちに出回っているので、なりきって音読の練習素材に使うのも良いと思います。
私が特に好きなのは次のフレーズ。
Have the courage to follow your heart and intuition. They somehow already know what you truly want to become.
Steve Jobs
勇気を持ち、自分の心と直感に従うこと。それらは既に、君が本当はどんなふうになりたいかを知っているものだから。
”Think Different”のCMーリチャード・ドレイファス版
次に紹介するAppleの「Think Different」広告キャンペーンは、1997年に開始されたものです。アインシュタインやマーティン・ルーサー・キングJr、マハトマ・ガンジーなど、現状を打破し世界を変えた著名人をフィーチャーしています。1997年に発売されたPower Macintosh G3とApple Storeの導入と重なり、また、1998年に発売されたiMacの登場に先駆けるものでした。これは実際に放映された、アメリカの俳優、リチャード・ドレイファスのナレーション版。
そして、やっぱり一番グッとくるのは最後のフレーズ。
… the ones who are crazy enough to think that they can change the world, are the ones who do.
Steve Jobs, 1997
自分たちが世界を変えられると考えるくらいクレイジーな人たちこそが、本当に変えるのだ。
最後の “the ones who do” のdo のとこは(= change the world)、英語でよく使われる省略表現のとってもいいサンプルですね!
ジョブズの社葬で流されたThink Dfferent CM-ジョブズのナレーション版
そして最後にこれこそが一番見て欲しい映像。上の”Think Different”のCMに、実は実際には放映されなかったジョブズ自身のナレーション版が存在するのです。そしてこれ、ジョブズのApple社での追悼式の際に初めて公にされたもので、この動画そのものがそのシーン。ジョブズの後を引き継いだティム・クック氏が紹介したものです。ぜひご覧ください。
いかがでしょう?今では正直ドレイファス版よりジョブズ版のほうが人気ありそうですよね。
この本の著者は、ジョブズの無くなる数年前から密着取材と言えるほど近くで取材を重ねており、ジョブズと著者本人のやりとりもよく本の中に登場するほどです。死期が近づいたジョブズの様子も胸に迫るものがあり、それを読んだ後にこのナレーションを聞くと、涙が滲んでしまいました。
以上、これであなたも通ぶれる?Appleとスティーブ・ジョブズに関する動画4選でした。
余談…筆者とAppleの歴史(というほどのことも…)。
ちなみにものすごく余談ですが、筆者(私)が初めて買ったPCはAppleのLC630。この機種は全然スタイリッシュでもないしOSなんか「漢字Talk」ってダサい(失礼)名前で、その後やたらスタイリッシュ押しをしだしたAppleに対し「昔はダサい名前のOS出してたくせに!」とか既にWindows&Android勢に転じた中年の私がディスる刷り込みの元となっていたのですが(Appleファンの方本当にすみません)、本で読むとやはりというか、ジョブズがApple社から追放されていた時期の製品でした。ジョブズからすればスタイリッシュなのが本来のAppleだったわけです。納得。ちなみに私、卒論はこのLC630で書きました。年がバレますね!
さて余談はさておき。洋書多読はほぼ英語学習というより趣味で続けていますが、やはり面白いですね。皆さんもぜひ、下の記事を読んで助走をつけながら多読をスタートしてみてください(ただし洋書読書を始める際の順番はとても重要です。普段から洋書読んでないのにいきなりWalter Isaacsonはすすめません。洋書読書が初めての方は、焦らず多読からスタートしましょう!)
洋書多読を始める前に読んで欲しい記事
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