こんにちは。今日は英語学習における「音読」について取り上げてみたいと思います!
もくじ
音読すると何がいいの?
発音、リズム・イントネーションの習得
音読は、正しい発音やリズム、イントネーションを身につけるために役立ちます。声に出して読むことで、自分の発音とネイティブスピーカーの発音との差異に気付き、修正することができます。つまり「ネイティブスピーカーの音声」を聞いていることが前提。ネイティブの発音を聞く一方で音読を続ければ、自分の発音を自然な英語のリズムやイントネーションに’寄せて‘いくことで、習得することができます。ネイティブの音を普段から聞いていないのに単に音読しても、残念ながら効果は薄いといえるでしょう。
語彙力と読解力の強化
音読することで、新しい単語やフレーズに触れる機会が増えます。繰り返し読むことで語彙力や、文法の構造も身に付きやすくなります。また、文章の構造や流れを英語の語順で流れに乗って理解する練習になります。
学校英語の影響で、特に複雑な構文など、日本語と語順の全く異なる英語の文章を「返り読み」して読解する癖がついている人も多いと思いますが、これは「使える」英語を身に着けようとすると、ある程度で限界を迎えます。その点、音読でどんどん先に進んでいけば、「いやがうえにも返り読みはできなく」なります。
スピーキングへの自信がつく
声に出して読むことで、スピーキングへの慣れにも繋がります。特に初学者にとって、自信を持って英語を話すことは大切。まずは自分一人でも英語を声に出すことに慣れておけば、スピーキングの際に求められる「咄嗟の瞬発力」に繋がります。
集中力の向上
声に出して読めば、「目」「耳」「口」と、自分の器官を総動員で一つの素材にコミットするわけです。いやがおうにも「気を散らす」ことが難しくなりますね。これで、内容をより理解しやすくなりますし、リーディングで気が散ってしまいそうなときにも音読することである程度「強制的」に続けることができます。
私の場合の「音読」の取り入れ方
ということで、音読の効果があるのはわかったとして、私が具体的にどんな風に取り入れてきたかをご紹介指定と思います。音読自体は今はもうあまりしていないのですが、英検準1級不合格時代から1級を目指す道のりの特に初めのほうで、結構活躍してくれました。
気が散りそうなとき
前述の集中力の項目でも上げましたが、音読をすると、他のことは考えられません。文字で読むと眠くて目が泳いだりするときも、興味のない文章で気が進まない時も(笑)、音読なら嫌でも前に進みますから、結構有効でした。
かっこいい表現に出会って気分をアゲたいとき
「この表現、カッコいい!」という文章に出くわしたときは、黙読をしている途中でも声に出してさらに味わったりしていました。どうでもいい文章を音読するのと、自分の好きな、かっこいい表現を読んでいる時とは気合の入り方が当然違ってきます。声に出して繰り返すことで、自分の中に刷り込むようなイメージで音読していました。(いつか会話で使いたいとき、咄嗟に出てくるといいな、と念じながら)
お風呂で寝てしまいそうなとき(笑)
以前の記事でも書いたように、筆者は今でもKindleでお風呂読書を習慣にしていますが、一日の終わりについつい湯船で寝てしまいそうなときもあります。そんなときは強制的に寝られなくする音読が便利。また、進むのが遅いと退屈してくる=眠くなりやすいので、多読に慣れて黙読のスピードが十分あがってくるまでは、結構な頻度で音読していました。
「音読」を取り入れる際に気をつけるべきこと
音読だけやらない=特にリスニングと併用する
これは効果のところでも触れましたが、普段英語の音を十分に聞いていない我々日本人が音読「だけ」やったって英語力はつきません。必ずリスニングと併用しましょう。
飽きるならやらない!=ストイックになりすぎるのはNG
何事も真面目にやっちゃうことの多い日本人学習者の皆様は特に注意ですが、「音読するぞ!」→「音読しなきゃ!」→「めんどくさいなぁ…」になるくらいなら、こだわって「音読するぞ!」なんて決めなくていいと思います。それより「眠い時だけ」「集中できないときだけ」「好きなスピーチだけ」音読する、と無理ない範囲で取り入れればOKです。
全てのリーディング=「音読」にしない…「音読グセ」の弊害について知っておく
これはリーディング速度の問題なのですが、おそらくたいていの人は、以下の順で音読と理解度の速さが変化していくと思います。
- 「返り読み」時代:音読の速度>リーディングの理解の速度(=音読の速さでは理解ができない(返り読みしたくなる)
- 「音読」万能時代:音読の速度=リーディングの理解の速度(=音読と同じ速さで内容も理解できる、黙読するときも結構脳内で音読している)
- 脱「音読」時代:音読の速度<リーディングの理解の速度(=音読より黙読のほうが早く読める)
この2→3への移行が実は結構時間がかかるもので、2から3になかなか進めない!という人にもちょくちょく出くわします。また、黙読しながらも脳内で「英語の音を再生」している人も結構いるようです。
これが一概に悪いとは言えないのですが、もしあなたが仕事でバリバリ英語を使ったり、留学したり、英検1級を目指したり…という予定があるならば話は別。音を脳内再生していては、スピードが追い付かないからです。例えば日本語の小説を読むときに、活字を目で追うだけでいちいち脳内で音に変換はしていないと思います。これと同じ状態を英語でも最終的には目指すわけですが、「音読至上主義」に陥っているとこの移行に手間取ります。なので、音読は「うまく」取り入れるくらいがいいのではないかな、と個人的には思います。
音読をうまく日々の学習に取り入れるには
自分のレベルに合った’気分が上がる’素材を選ぼう
自分のレベルに合ったテキストを選ぶことが重要です。初めは簡単なものから始めて、徐々に難易度を上げていきましょう。様々な素材があります。学習用教材よりは、好きなジャンルのポッドキャストでスクリプトがあるものなんかもおすすめ(音も聞けるし、タダだし)。また、好きな有名人のスピーチなんかでもいいですね。(例えばド定番はこちらスティーブ・ジョブズのスタンフォード大でのスピーチ)
音読の時間と場所を生活の中で確保しよう
音読には、周囲の騒音や他人の目を気にすることなく、集中して音読できる環境が大切ですね。つまり、お風呂の中はかなりオススメ(笑)。防水機能付きのKindleなら、お風呂の中でも読めますよ!(おすすめ洋書習慣!Kindleとお風呂で洋書音読)また、寝る前に音読するように、お気に入りのモチベーションのあがるスピーチやTED Talkなんかのスクリプトを枕元に用意しておくのなんかもいいかもしれません。
音読は、うまく日々の学習に取り入れることで英語力向上に役立ちます。皆さんもこの記事をヒントに、自分なりの取り入れ方を工夫してみてくださいね!